刺繍を取るのはリスキーです。

 例えば、お下がりの服に前に着ていた人の名前が刺繍で入っていることなんて、ありませんか?実は、刺繍を入れるのと取るのでは、難易度とリスクが全然違います。

刺繍は、ご覧になってみれば分かりますと思いますが、かなりガッチリ縫われています。ネットで「刺繍 取る」等で検索してみるとリッパーを使えば簡単に取れるみたいに書いている記事を見かけますが、それが想像以上にリスキーな事までは書いていないと思います。ちなみにリッパーはこんな道具です。

リッパー
リッパー

リッパーは縫っている糸を簡単に切る事ができる道具ですが、糸を切るって事は、生地の繊維も一緒に切ってしまう可能性が高いのです。刺繍はガッチリ縫っているので、どんなに丁寧にリッパーで刺繍糸だけ切ろうとしても生地を傷めてしまう可能性が高いです。
 ちなみに当店ではリッパーは一応はありますが、使っておりません。縫った糸を取るときに間違って生地を傷つけたら大変ですので。それくらいよく切ってしまう道具です。

 刺繍は入れたら最後、取るのはかなり難しいですし、生地に穴を開けるリスクもあります。洋服に入れるタトゥーみたいなものです。
当店では、刺繍は取らずに上から別生地を貼るのをオススメしております。リスクを考慮したうえでご参考にしてください。